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南アルプス「広河原周辺域」において、森林地域調査を実施

実施日:平成29年10月15日

地域課題解決科目「森林の継承と環境保全計画立案」では、3回目の森林地域調査を山梨県南アルプスの「広河原周辺域」にて実施しました。この地域は、南アルプスエコパーク(生存圏保存地域)の核心地域に指定されている領域であり、多様かつ貴重な環境・生態系を有しているところです。

今回の調査では、①森林域の自然環境の現状を体験し理解する。②南アルプス生物圏保存地域(エコパーク)の核心地域に関する理解を深める。③地域のもつ課題について体験を通じて各自で問題意識を持つ。④地域の方々との交流を通して、地域課題の実態を体験する。そして、「核心地域の貴重な森林の現状と保全等の活動を考えるきっかけをつかむ。」を目的として、6名の学生が参加しました。

現地には、県営林道南アルプス線を経由し、南アルプスの急峻なV字谷、そして木々の紅葉の様子を観察しながら南アルプス野呂川広河原インフォメーションセンターを訪れました。まず、北岳をはじめとする山々、野呂川など早川上流の河川といった山岳地形・河川の位置関係、気候や、貴重な生態系など、南アルプスについての基本事項を確認した後、フィールドに出て、広河原山荘周辺や野呂川の様子(石、地質、植生、流量など)を調べました。さらに、広河原園地内「自然林」について調査しました。ここでは、非常に多様な植生・岩石や地質、虫など、自然林における森の状態・変遷について体験しながら学びました。また、このような多様な生態系を有する南アルプスの環境保全や将来の重要な観点について、参加者間で議論を行うだけでなく、各自で設定した課題について現地から材料を収集しながら、その考えについて紹介し、より議論を深めました。

野外調査の様子

現地の生物や風景

 

 

 

 

 

当日はあいにくの秋雨で寒い中での調査となってしまいました。しかしながら、参加の皆さんの積極的な現地調査や議論を通じて、貴重な環境を「知ること」「まもること」「活用する(経済)」ことの大切さと同時にその難しさについても認識できた貴重なものとなりました。

 

学生の声

  • 調査した自然林における蛸足状になっている木の根が一番記憶に残っている。この形状は、以前その場所に木が生えていた証拠であり、現在の木は2世代目3世代目であるなど、自然林の変遷を想像することができた。
  • 生物種が非常に多いことに驚いた。現地を歩きながら調査した範囲だけでも様々な植物など多くの種が確認できた。
  • たとえば、桂のにおい、葉にたまる雨水、鹿の鳴き声など、写真・動画や座学などの講座では気づくことのできないことに触れることができてよかった。フィールドに出ることの大切さを感じるとともに、貴重な環境や場を残すこと・活用することの大切さ・難しさを学んだ。
  • 人・森・山・水といった課題に挙がった単語から各自でそれぞれ環境に対して大切なキーワードを挙げて議論したが、各自が考えるキーワードとその考え・想いには様々あること、ディスカッションを通じて新しい視野が広がること、伝え合う必要の重要性を感じた。
  • 自然保護・保全に関しては一人ひとり立場が違うため、誰もが納得できるような解決法を得ることは困難である。しがたって、ディスカッションによる解決法の模索が重要になる。
     

    ディスカッションの様子